ブラウザに「ウイルスに感染しました」と表示され、警告音が鳴る画面は、ほとんどがサポート詐欺と呼ばれる偽の警告です。
マイクロソフトのロゴや「このウインドウを閉じないでください」という文字が出ると、本物かどうか迷うと思います。表示された番号に電話したほうがよいのか、気になる方もいるでしょう。
まず確認したいのは、電話をかけたか、言われたソフトを入れたか、お金を払ったかです。何もしていなければ、ブラウザを閉じるだけで済むことがほとんどです。電話や支払いをしてしまった場合は、どこまで進んだかによって連絡先と対処が変わります。
ここでは、画面の閉じ方と見分け方、くり返し出るときの設定の見直し、電話をかけてしまった後の対応を順に説明します。
表示された番号には電話せず、まずブラウザを閉じましょう
偽の警告は、見ているホームページが表示しているものです。ブラウザを閉じても、パソコンに保存している写真や書類が消えることはありません。
警告音が大きい場合は、先にパソコンの音量を下げておくと操作しやすくなります。閉じ方は、次の順に試してください。
- キーボードの「Esc」キーを長押しして全画面表示を解除し、右上の「×」でブラウザを閉じます。
- 閉じられない場合は、「Ctrl」+「Shift」+「Esc」を押して「タスクマネージャー」を開き、Microsoft EdgeやGoogle Chromeを選んで「タスクを終了」を押します。
- それでも閉じられない場合は、電源ボタンを長押しして電源を切ります。
- 次にブラウザを開いたとき「ページを復元しますか」と表示されても、復元は選びません。
4つ目は見落としやすい点です。ブラウザには前回開いていたページを戻す機能があり、復元を選ぶと同じ警告がもう一度表示されます。
電源ボタンの長押しは、保存していない文書が消えるため、最後の手段です。ほかの方法で閉じられない場合は、電源を切ってかまいません。
画面に電話番号が出ていれば、偽の警告と判断できます
本物か偽物かを見分ける目安は、画面に電話番号が出ているかどうかです。マイクロソフトなどの会社が、警告画面に電話番号を出して電話をかけさせることはありません。
ほかにも、次のような特徴があれば偽の警告と考えられます。
- 警告音や音声が鳴りやまない
- 「5分以内にお電話ください」など、時間を区切ってせかす
- 閉じるボタンが見当たらない、閉じようとすると確認が何度も出る
- 「3個のウイルスが見つかりました」のように、具体的な数を出す
警告の正体は、見ているホームページです
偽の警告は、広告の多いサイトや検索結果にまぎれた広告、アドレスを打ち間違えた先のサイトなどから、自動で移動させられて表示されます。
ホームページには、見ている人のパソコンの中のファイルを調べる機能はありません。ウイルスの数が表示されていても、それはページに書かれた文字で、検査の結果ではありません。
音が止まらないことや、閉じようとすると確認が何度も出ることも、そう動くように作られたページだからです。
本物の通知は「Windows セキュリティ」から届きます
Windowsが実際に問題を見つけた場合は、最初から入っている「Windows セキュリティ」から通知が届きます。その通知に、電話番号が書かれていることはありません。
紛らわしいのは、メーカー製のパソコンに最初から入っている試用版のセキュリティソフトです。「有効期限が切れました」などの表示は本物の場合があり、購入するかどうかはご自身で決めてかまいません。
判断に迷うときは、表示された画面のボタンは押さないでください。スタートメニューからそのソフトを開いて、状態を確認しましょう。
何度も出る場合は、通知の許可と拡張機能を確認しましょう
閉じたはずの警告がくり返し出る場合、原因はサイトからの通知の許可か、入れた覚えのない拡張機能であることが多いです。
通知を許可したサイトを削除します
以前どこかのサイトで「通知を許可しますか」に「許可」を押していると、別の作業中でも、画面の右下に警告のような通知が出るようになります。
見た目がWindowsの警告に似ていても、通知の中にブラウザの名前やサイトのアドレスが小さく出ていれば、ホームページから送られたものです。
許可したサイトは、次の場所で確認できます。
- Microsoft Edge:右上の「…」→「設定」→「Cookie とサイトのアクセス許可」→「通知」
- Google Chrome:右上の「︙」→「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「サイトの設定」→「通知」
「許可」の欄に見覚えのないサイトがあれば、削除するか、ブロックに切り替えてください。
表示の場所や名前は、バージョンによって少し異なります。見つからないときは、設定画面の検索欄に「通知」と入力すると探しやすくなります。
入れた覚えのない拡張機能を削除します
拡張機能とは、ブラウザに後から追加する小さなソフトのことです。Edgeは「…」の中の「拡張機能」、Chromeは右上のパズルの形をしたボタンから一覧を開けます。
入れた覚えのないものや、何のためのものか分からないものは削除してかまいません。消してよいか判断できない場合は、名前を控えて当店にお尋ねください。
最初に開くページや検索サイトが勝手に変わっている場合も、ブラウザの設定から元に戻せます。項目の名前はブラウザによって異なるため、設定画面の検索欄で「検索エンジン」などと入力して探してください。
電話をかけてしまった場合は、どこまで進んだかで対応が変わります
電話の相手は、パソコンを遠隔操作するソフトを入れさせ、「修理代」「サポート料」などの名目でお金を払わせようとします。
電話をかけてしまった後でも、対処できることはあります。必要な対応は、どの段階まで進んだかによって異なります。
| どこまで進んだか | すぐにやること |
|---|---|
| 電話をかけただけ | 電話を切り、またかかってきても出ないようにします。 |
| 言われたソフトを入れた・遠隔操作された | LANケーブルを抜くかWi-Fiを切ってインターネットから外し、そのソフトを削除します。保存していたパスワードは、別の機器から変更します。 |
| クレジットカード番号を伝えた | すぐにカード会社へ連絡し、利用停止を相談します。 |
| コンビニのプリペイドカードなど、電子マネーで支払った | カードの発行会社と警察に連絡します。購入したときのレシートは捨てずに保管します。 |
遠隔操作のソフトは「インストールされているアプリ」から削除します
遠隔操作には、AnyDeskやTeamViewerなど、本来は企業のサポートなどで使われる正規のソフトが使われることがあります。そのため、ウイルス対策ソフトが反応しない場合があります。
削除するときは、「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開きます。並べ替えを日付の順にすると、その日に入ったソフトを見つけやすくなります。
パスワードの変更は、別の機器で行います
パスワードは、遠隔操作されたパソコンではなく、スマートフォンなど別の機器から変更してください。メールやネットバンキング、ネット通販など、お金に関わるものから先に変えるのがよいでしょう。
クレジットカードを使った場合は、しばらくの間、利用明細に見覚えのない請求がないかを確認しておきましょう。
電子マネーで支払った場合は、すぐに連絡してください
相手がプリペイドカードを指定するのは、番号が分かれば誰でも使え、後から取り戻しにくいためです。相手がまだ使っていなければ、発行会社で利用を止められる可能性があります。
連絡する前に、カードとレシートを手元に用意しておくと、番号を聞かれたときにすぐ答えられます。
返金や口止めの話には応じず、早めに相談しましょう
一度電話を切った後も、相手から連絡が続く場合があります。
「返金します」という連絡には応じないでください。返金の手続きと称してネットバンキングを操作させ、逆にお金を振り込ませる手口があります。キャンセルしたいと思っても、表示された番号やかかってきた番号に、自分からかけ直すのはやめましょう。
マイクロソフトを名乗る電話も同じように扱ってください。こちらから問い合わせていないのに、マイクロソフトから電話がかかってくることはありません。
「誰にも言わないでください」と口止めされた場合も、家族など身近な人に早めに伝えましょう。口止めは、周りの人に止められるのを防ぐための言葉です。
公的な相談先も利用できます
偽の警告や支払いについては、次の窓口で相談できます。
- IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ安心相談窓口」:偽の警告やパソコンの対処についての相談
- 消費者ホットライン「188」(局番なし):お住まいの地域の消費生活センターなどにつながる
- 警察相談専用電話「#9110」:緊急ではない警察への相談
お金を払ってしまった場合は、カード会社や発行会社への連絡とあわせて、警察にも相談してください。
遠隔操作されたパソコンは、一度診断を受けておくと安心です
遠隔操作のソフトは、削除したつもりでも、関連する設定や別のソフトが残っている場合があります。ソフトを削除してパスワードを変えた後も、そのまま使い続けてよいかを一度確認しておきましょう。
当店では、何をされたかを伺ったうえで、インストールされているソフトとブラウザの設定を確認し、不審なものを取り除きます。
状況によっては、データを先に取り出してから、Windowsを入れ直す場合があります。その場合のOS新規インストールの作業費は8,800円〜です。データの取り出しと戻しは、量や状態を見てお見積りします。
料金は、基本料金3,300円+作業費+部品代(必要な場合)です。診断後にお見積りを出し、ご納得いただいてから作業します。作業をキャンセルした場合は、基本料金のみがかかります。金額の一覧は料金表をご覧ください。
作業の流れは、「ウイルスに感染しました」の偽警告が出た時の対処で紹介しています。データが特に気になる方は、データの移行・バックアップ・取り出しもあわせてご覧ください。
事務所のパソコンの場合は、同じネットワークにつながっているほかのパソコンも確認が必要です。法人向けのページからご相談ください。
お持ちいただくときに用意するもの
- パソコン本体(ノートパソコンはACアダプターも)
- 電話で言われたことのメモ
- 入れたソフトの名前
- 遠隔操作されていた時間
- 支払った方法と金額
メモは、覚えている範囲で構いません。何をされたかが分かると、どこを重点的に確認すればよいかが早く分かります。作業日数は、パソコンの状態によって変わるため、お問い合わせください。
日ごろの備えで、偽の警告にあわてずに済みます
Windowsとブラウザは、更新を止めずに最新の状態にしておくのが基本です。Windowsは「設定」→「Windows Update」、Edgeは「設定」→「Microsoft Edge について」で更新を確認できます。
検索結果に出る広告や、見覚えのないサイトの「通知を許可しますか」は、内容を確かめずに押さないようにしてください。
ご家族に高齢の方がいる場合は、「画面に出た番号には電話しない」と伝えておくとよいでしょう。「電話しない。まず家族に連絡」と紙に書いて、パソコンの横に貼っておく方法もあります。
よくあるご質問
Q. 偽の警告を閉じた後、ウイルスの検査はしたほうがよいですか?
A. 電話もソフトのインストールもしていなければ、通常は必要ありません。気になる場合は、「Windows セキュリティ」を開き、「ウイルスと脅威の防止」から「クイック スキャン」を一度実行しておきましょう。
Q. スマートフォンにも同じような警告が出ました。
A. スマートフォンでも、同じ作りの偽の警告が表示されることがあります。番号に電話したり、言われるままアプリを入れたりせず、ブラウザのタブを閉じてください。
Q. Macでも表示されますか?
A. 表示されます。Safariに同じ作りのページが出ることがあり、「Command」+「Q」でブラウザを終了するのが基本の閉じ方です。閉じられない場合は、「Option」+「Command」+「Esc」で「強制終了」の画面を出し、Safariを選んで終了させてください。
偽の警告で困ったときは、電話をかける前にご相談ください
電話番号が表示される「ウイルスに感染しました」という画面は、偽の警告です。電話をかけていなければ、ブラウザを閉じて、通知や拡張機能を確認すれば済む場合がほとんどです。
電話やソフトのインストール、支払いをしてしまった場合も、早めに連絡や相談をすれば被害を小さくできる可能性があります。一人で抱えずに、家族や相談窓口に伝えてください。
佐世保で偽の警告や遠隔操作されたパソコンのことが気になっている方は、PC-FIX SASEBOへご相談ください。パソコンの状態を確認して、必要な作業と費用をご説明します。
