事務所のネットワークは、回線、ルーター、パソコン、プリンターがつながり合って動いています。
急にインターネットや印刷が使えなくなると、どこから手をつければよいか迷うと思います。
最初に確認したいのは、使えないのが全員なのか、1台だけなのか、プリンターだけなのかです。全員なら回線やルーター、1台ならそのパソコン、印刷だけならプリンターまわりに原因がある可能性が高くなります。
ここでは、症状ごとの確かめ方と、止まる前に整えておきたい備えを順番にまとめます。
全員がつながらないときは、ルーターと回線から確かめましょう
事務所のパソコンがすべてつながらないときは、1台ずつ調べる前に、ルーターと回線を確認します。
何台ものパソコンが同時に壊れることは考えにくく、全員が通っている回線やルーターに原因があると考えるのが自然です。
光回線の場合、壁から来た線は、ONU(光回線の終端装置)という機器につながっています。ONUとルーターが1台にまとまっている機種もあります。確認の手順は次のとおりです。
- ONUとルーターのランプを見て、赤やオレンジの点灯や、いつもと違う点滅がないかを確認します。
- スマートフォンのWi-Fiを切ってモバイル回線にし、契約しているプロバイダーや回線会社の障害情報を確認します。
- 障害が出ていなければ、ONUとルーターの電源を切り、数分待ってから、ONU、ルーターの順に入れ直します。
ルーターはONUを通して回線につながっています。ONUが立ち上がる前にルーターが動き出すと、うまく接続できないことがあるため、ONUから先に入れます。ランプが落ち着くまで数分かかるので、少し待ってから試してください。
それでもつながらない場合は、相談に備えて、ランプの状態をスマートフォンで撮影しておきましょう。
回線側の障害が原因なら、事務所の中では直せないため、復旧を待つことになります。
ルーターのリセットボタンは押さないでください
ルーター本体の小さな穴の奥には、リセットボタンがあります。電源の入れ直しでは設定は消えませんが、リセットボタンを長押しすると、ルーターは買ったときの状態に戻ります。
機種や契約によっては、接続設定を入れ直すまでつながらなくなるため、注意が必要です。
1台だけつながらないときは、そのパソコンの設定を確認します
ほかの席で普通に使えているなら、回線とルーターはひとまず正常に動いています。確認するのは、つながらないそのパソコンです。
ノートパソコンの場合は、画面右下のネットワークのアイコンを開き、機内モードがオンになっていないか、Wi-Fiがオフになっていないかを確認します。問題がなければ、Wi-Fiを一度オフにしてオンに戻すか、パソコンを再起動してください。
有線でつないでいる席は、LANケーブルが抜けかけていないかを見ます。別のケーブルや、ルーターの別の差し込み口でも試してみましょう。
それでも直らない場合は、Windows 11の「ネットワークのリセット」を試す方法があります。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークの詳細設定」を開きます。
- 「ネットワークのリセット」を選びます。
- 「今すぐリセット」を押すと、しばらくしてパソコンが再起動します。
リセットすると、Wi-Fiのパスワードも含めて、そのパソコンのネットワーク設定が最初の状態に戻ります。VPNなど業務用の設定が入っているパソコンは、設定した担当者や業者に相談してから行うと安心です。
特定の席から印刷できないときは、プリンターのIPアドレスを確認しましょう
プリンターは動いているのに、一部のパソコンからだけ印刷できなくなることがあります。原因として多いのは、ルーターの交換や停電による再起動をきっかけに、プリンターのIPアドレスが変わってしまうケースです。
IPアドレスは、ネットワークの中で機器を見分けるための番号です。事務所では通常、ルーターが各機器に自動で割り当てています。番号が変わると、パソコンは前の番号に送り続けるため、印刷が届かなくなります。
今のIPアドレスは、プリンター本体の画面や、設定内容を印刷する機能で調べられます。パソコンに登録してある番号と比べてみてください。
いつも同じ番号を割り当てておくと、繰り返しを防げます
同じことを繰り返さないためには、ルーターの設定で、プリンターにいつも同じ番号を割り当てるようにします。機種によって名前は違いますが、一般に「DHCPの予約」などと呼ばれる機能です。
プリンター側で番号を固定する方法もあります。ただし、ルーターが自動で割り当てる範囲と重なると、ほかの機器と番号がぶつかることがあります。設定に不安がある場合は、当店にご相談ください。
Windowsの更新のあとなら、ドライバーと印刷キューを確認します
Windowsの更新のあとで急に印刷できなくなった場合は、プリンターのドライバー(プリンターを動かすためのソフト)を入れ直すと直ることがあります。
1枚の印刷が途中で止まり、後ろの印刷がすべて待たされていることもあります。「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」でプリンターを選び、「印刷キューを開く」から、たまっている印刷を取り消してください。
リースの複合機は、本体の故障や紙詰まりが、リース会社や販売店の保守に含まれている場合があります。修理を頼む前に、契約内容を確認しておきましょう。
Wi-Fiが遅い・切れるときは、置き場所と電波の種類を見直します
Wi-Fiが遅い、ときどき切れるといった症状は、ルーターの置き場所を変えるだけで改善する場合があります。
電波は、物の陰に入ると弱くなります。床への直置きや金属製の棚の中、書類の陰は避け、事務所の中心に近い少し高い位置に置くのが基本です。奥の部屋まで届かない場合は、中継機で範囲を広げる方法があります。
Wi-Fiの電波には、2.4GHzと5GHzの2種類があります。2.4GHzは壁の向こうまで届きやすい反面、電子レンジなどの影響を受けやすい電波です。5GHzは周りの影響を受けにくいものの、壁や床を越えるのは苦手です。
給湯室に近い席だけ昼どきに遅くなるようなら、5GHzにつなぎ替えてみてください。
再起動すると直るのに、しばらくすると同じ症状が出る場合は、ルーターのファームウェア(本体を動かすプログラム)が最新かを確認します。それでも続くなら、ルーターの交換を検討する時期です。
当店でネットワーク設定を行う場合は、作業費3,300円〜に基本料金3,300円がかかります。症状ごとの対応と料金は、ネットワーク・Wi-Fiのトラブルをご覧ください。
購入から5年を過ぎた業務用パソコンは、入れ替えを計画しておきましょう
業務用のパソコンが止まると、その日の仕事にそのまま影響が出ます。購入から5年以上たったパソコンは、壊れる前に入れ替えの時期を決めておくと、慌てずに済みます。
起動が遅くなった、途中で固まる、本体から「カチカチ」という音がする。HDDのパソコンでこうした症状が出た場合は、HDDが傷み始めている可能性があります。修理や入れ替えを相談する前に、そのパソコンにしかないデータをコピーしておいてください。動いているうちのほうが、手間も費用も抑えられます。
動作が遅いだけなら、SSD換装で使える期間を延ばせる場合があります。当店でHDDからSSDに交換する場合は、作業費5,500円〜に基本料金3,300円と部品代がかかります。
Windows 10のまま使っている席が残っているなら、移行を先に進めておきましょう。サポート終了後の考え方は、Windows 10のサポート終了後、今のパソコンはどうすればいい?をご覧ください。会計ソフトや業務ソフトが新しいWindowsで動くかは、ソフトの販売元に確認するのが確実です。
データの控えは、ネットワークから切り離したものを1つ用意します
見積書や請求書、顧客名簿などは、パソコンが壊れると取り戻せない場合があります。
控えは、外付けHDDやNAS(ネットワークにつなぐ保存装置)への自動バックアップと、クラウドの2か所に置いておくのが基本です。片方が使えなくなっても、もう片方が残ります。
同期サービスは、バックアップの代わりにはなりません
OneDriveのような同期サービスを、バックアップの代わりと考えるのは注意が必要です。同期は、パソコンで消したファイルや、ウイルスに壊されたファイルも、そのままクラウドに反映させます。
NASも、事務所のネットワークにつながっている以上、ランサムウェア(データを暗号化して身代金を要求するウイルス)にまとめて暗号化されるおそれがあります。
ふだんは外しておく外付けHDDを用意しましょう
そこで用意しておきたいのが、ふだんはケーブルを抜いてしまっておく外付けHDDです。つながっていない間は、ランサムウェアの被害が及びません。
定期的にそこへコピーを取り、控えからファイルを1つ開いて、元に戻せるかも確かめておきましょう。ネットワークから切り離した控えが1つあるかどうかで、被害にあったあとの立て直しやすさは大きく変わります。
パスワードとアカウントは、一覧を作るところから整えます
全員で同じパスワードを使い回している、辞めた人のアカウントが残っている、といった状態は、情報が漏れる原因になります。ルーターや複合機の管理パスワードが初期設定のままなら、変更しておく必要があります。
まずは、どの機器やサービスに、誰がどのアカウントで入っているかの一覧を作りましょう。一覧そのものは、誰でも開ける共有フォルダには置かないでください。
一覧ができたら、人が辞めたときの手順も決めておきます。
- その人のアカウントを止める
- 共有していたパスワードを変える
- 貸していたパソコンやスマートフォンを返してもらう
メールやクラウドで「2段階認証」(パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードなどでログインする仕組み)を使っている場合は、コードが届くスマートフォンを誰が持っているかも、一覧に書いておくとよいでしょう。その人が休んだ日や辞めたあとに、誰もログインできなくなる事態を防げます。
相談の前に、症状と機器の情報をメモしておきましょう
電話やLINEでご相談いただく際、次のことが分かっていると、原因の見当をつけやすくなります。
- いつから起きているか、毎回か時々か
- 直前にあったこと(Windowsの更新、ルーターの交換、席替えでの配線の移動など)
- 画面に出ているエラーの内容(スマートフォンで撮った写真で構いません)
- ルーター、プリンター、複合機のメーカーと型番
- 契約しているプロバイダーの名前
回線の障害のように訪問しても直せない原因は、お電話の段階でお伝えします。
事務所のパソコンは、訪問でも対応しています
当店では、事務所のパソコンの修理や入れ替え、データ移行、ネットワーク設定に、訪問で伺います。
訪問できるのは、長崎県の佐世保市・西海市・松浦市・平戸市・東彼杵郡・佐々町と、佐賀県の伊万里市・有田町です。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| 訪問による各種設定 | 8,800円〜 |
| 出張費(片道10km未満) | 3,300円〜 |
| ネットワーク設定 | 3,300円〜 |
| プリンタ設定 | 3,300円〜 |
事務所に伺って設定する場合は、ネットワーク設定やプリンタ設定の料金ではなく、訪問による各種設定の料金と出張費が適用されます。
修理の料金は、基本料金3,300円+作業費+部品代(必要な場合)です。診断したうえでお見積りを出し、内容と金額にご納得いただいてから作業に入ります。キャンセルの場合は、基本料金のみいただきます。
入れ替えの際は、店頭の中古パソコンから選ぶこともできます。作業日数は内容によって変わるため、お問い合わせください。
法人のお客様は、請求書払いに対応しています。見積書や領収書の発行も可能です。詳しくは、法人・事務所のパソコン修理と保守をご覧ください。
よくあるご質問
Q. 1台だけの不調でも、事務所まで来てもらえますか?
A. 1台からでも伺います。症状によっては持ち込みのほうが費用を抑えられるため、お電話の段階でどちらがよいかをご案内します。
Q. 定期的なサポートや保守をお願いできますか?
A. ご相談いただけます。運営会社の株式会社プロヴァシスが、企業向けのパソコンサポートを行っています。内容と費用は、台数やお困りのことを伺ったうえでのお見積りです。
事務所のネットワークの不調は、切り分けからお手伝いします
事務所のネットワークの不調は、全員か、1台か、プリンターだけかを見分けると、原因を絞り込めます。電源の入れ直しや設定の確認で直る場合もあるため、慌てて機器を初期化しないようにしましょう。
データの控えやパスワードの一覧は、トラブルが起きる前に整えておくと、止まったときの影響を小さくできます。
佐世保市周辺で、事務所のパソコンやネットワークのことでお困りの方は、PC-FIX SASEBOへご相談ください。訪問と持ち込みのどちらがよいかも含めてご案内します。
