新しいパソコンを使い始めるには、古いパソコンからデータを移す作業が必要です。
メールやパスワードも移せるのか、自分で作業できるのか、気になる方もいると思います。
まず確認したいのは、古いパソコンが今も起動するかどうかです。起動するなら、フォルダに入っている写真や書類は、外付けHDDやOneDriveを使ってご自分で移せます。メールやパスワード、年賀状ソフトの住所録は、ファイルのコピーとは別の方法で移します。
ここでは、データの種類ごとの移し方と、お店に頼む場合の準備を順番に説明します。
まずは、移すものを書き出しておきましょう
作業を始める前に、新しいパソコンへ移したいものを紙に書き出しておきます。
写真や書類は忘れにくい一方で、毎日使っているのにデータだと意識していないものは抜けやすくなります。次のようなものが当てはまります。
- 写真・動画・書類などのファイル
- ブラウザのお気に入りと、保存したパスワード
- メールソフトの受信メールとアドレス帳
- 年賀状ソフトの住所録、家計簿や会計ソフトのデータ
- 引き続き使うソフトのシリアル番号やプロダクトキー
データの保存場所も確かめておきます
最近のWindowsでは、最初の設定の途中でOneDriveのバックアップがオンになっていることがあります。この場合、ドキュメントやデスクトップの中身は「OneDrive」というフォルダの下に保存されています。
「ドキュメント」が空だったときは、エクスプローラーの左側にある「OneDrive」を開いてみてください。メーカー製のパソコンでは、写真をDドライブに保存している場合もあります。エクスプローラーの「PC」を開いて、ドライブがいくつあるかも見ておくと安心です。
写真や書類は、外付けHDDかOneDriveで移せます
ファイルの移し方には、いくつかの方法があります。向いているデータがそれぞれ違うため、1つの方法で全部を済ませるより、データの種類ごとに使い分けるのがよいでしょう。
| 移し方 | 向いているデータ | 注意すること |
|---|---|---|
| 外付けHDD・USBメモリ | 写真・動画・書類 | 容量が足りるか。FAT32形式では4GBを超えるファイルを入れられない |
| OneDrive・「Windows バックアップ」 | 書類と一部の設定 | 無料で使えるのは5GBまで。同期なので、片方で消すと両方から消える |
| 同じアカウントでサインインし直す | ブラウザのお気に入り・パスワード、Gmailなど | アカウントのパスワードと、確認コードを受け取る携帯電話が必要 |
確実なのは、外付けHDDへのコピーです
古いパソコンに外付けHDDをつなぎ、「ピクチャ」「ドキュメント」「デスクトップ」などのフォルダをコピーします。新しいパソコンにつなぎ替えたら、同じ名前のフォルダに貼り付けてください。フォルダを右クリックして「プロパティ」を開くと、データの量を確認できます。
USBメモリを使う場合は、4GBを超えるファイルに注意が必要です。32GB以下のUSBメモリは「FAT32」という形式で初期化されていることが多く、この形式では1つのファイルを4GBまでしか扱えません。長い動画だけがコピーできないときは、この制限が原因の可能性があります。
ファイルは「切り取り」ではなく「コピー」で移してください。途中でパソコンが止まったりケーブルが外れたりしても、元の場所にファイルが残っていれば、やり直しができます。
OneDriveは、同期のしくみを理解して使いましょう
Windows 11では、OneDriveのバックアップや「Windows バックアップ」アプリを使って、ファイルと一部の設定を新しいパソコンへ引き継げます。無料の容量は5GBまでなので、写真が多い方は外付けHDDと組み合わせるとよいでしょう。
注意したいのは、OneDriveが「同期」のしくみで動いている点です。古いパソコンのOneDriveフォルダでファイルを消すと、新しいパソコンからも消えます。古いパソコンを片付けるときは、先にOneDriveからサインアウトしてください。
ブラウザのお気に入りとパスワードは、サインインし直すと戻ります
ブラウザのお気に入りや保存したパスワードは、ファイルをコピーするのではなく、同じアカウントでサインインして移します。
EdgeならMicrosoftアカウント、Google ChromeならGoogleアカウントでブラウザにサインインし、同期をオンにしておきます。新しいパソコンで同じアカウントにサインインすれば、お気に入りもパスワードも同じ状態で使えます。
同期の状態は、Edgeなら「設定」→「プロファイル」→「同期」、Chromeなら右上のプロフィールのアイコンから確認できます。表示はバージョンによって少し違う場合があります。
ただし、アカウントのパスワードを覚えていないと、この方法は使えません。サインインの確認コードが携帯電話のSMSに届くこともあるため、作業の日は携帯電話を手元に用意しておきましょう。
メールは、IMAPかPOPかで移し方が変わります
GmailやOutlook.comは、新しいパソコンでサインインするだけで過去のメールも見られます。手順の確認が必要なのは、プロバイダーのメールをパソコンのメールソフトで使っている場合です。
プロバイダーのメールには、IMAPとPOPという2つの受け取り方があります。IMAPはメールをプロバイダーのサーバーに残す方式で、新しいパソコンでアカウントを設定すれば、以前のメールも表示されます。
POPは、受け取ったメールをパソコンの中に保存する方式です。メールソフトのデータごと移さないと、過去のメールは表示されません。どちらの方式かは、メールソフトのアカウント設定の画面で確認できます。
設定には、メールアドレスとメールのパスワード、受信サーバーと送信サーバーの名前が必要です。プロバイダーとの契約時に届いた書類に書かれているので、前もって探しておいてください。アドレス帳は、メールとは別に移す必要があるソフトも多くあります。
年賀状ソフトや会計ソフトは、入れ直してからデータを読み込みます
年賀状ソフトや会計ソフトは、フォルダをコピーしても新しいパソコンでは動きません。インストールのときに、Windowsの中のいろいろな場所へ設定が書き込まれているためです。
移すときは、古いパソコンでソフトの「書き出し」や「バックアップ」の機能を使い、データを保存しておきます。新しいパソコンにソフトを入れ直したら、保存したデータを読み込みます。
入れ直しには、インストール用のディスクかダウンロードの案内と、シリアル番号やプロダクトキーが必要です。古いパソコンでライセンスの解除が必要なソフトや、Windows 11に対応していない古いバージョンもあります。メーカーのホームページで、移し方と対応状況を先に確認しておきましょう。
Officeにも注意が必要です。古いパソコンに最初から入っていたOfficeは、通常はそのパソコンでしか使えないライセンスで、新しいパソコンには移せません。新しいパソコンにOfficeが付いているかは、購入前に確かめてください。
これから機種を選ぶ場合は、当店で販売している中古パソコンも選択肢の一つです。
作業の日は、古いパソコンの準備から始めましょう
古いパソコンでの作業を先に済ませておくと、2台の間を行ったり来たりせずに進められます。
- 古いパソコンで、ブラウザの同期がオンか、メールがIMAPかPOPかを確かめ、年賀状ソフトなどのデータを書き出します。
- 写真や書類を外付けHDDにコピーします。量が多い場合は、前日から始めておきます。
- 新しいパソコンでMicrosoftアカウントにサインインし、Windows Updateを済ませます。
- ブラウザにサインインし、メールのアカウントを設定します。
- ソフトを入れ直し、書き出したデータを読み込みます。
- 外付けHDDからファイルを戻し、いくつか開いて確かめます。プリンターがあれば試し刷りもします。
Windows Updateを先に済ませるのは、更新に伴う再起動で、ソフトのインストールが中断されないようにするためです。
移し終わったあとも、古いパソコンのデータはしばらく消さずに残しておいてください。移し忘れは、新しいパソコンを何日か使ってから気づく場合があります。確かめる前に初期化や下取りをすると、データを取り戻す方法はありません。
古いパソコンが起動しない場合は、BitLockerの回復キーが必要です
古いパソコンが起動しない、または動作が遅すぎてコピーが終わらない場合は、ご自分で移すのは難しくなります。
それでも、中のHDDやSSDが壊れていなければ、取り外して別のパソコンにつなぎ、データを取り出せる場合があります。このとき問題になるのが、Windowsの「BitLocker」や「デバイスの暗号化」です。
これは、ドライブの中身を暗号化して、パソコンが盗まれても読まれないようにする機能です。機種によっては、Microsoftアカウントでサインインしたときに自動でオンになります。普段はファイルが普通に見えるため、オンになっていることに気づかない場合もあります。
暗号化されたドライブを取り外して別のパソコンにつなぐと、48桁の数字でできた「回復キー」を入力しない限り、中身を読めません。回復キーが見つからない場合は、当店でもデータを取り出せません。
古いパソコンが動くうちに、回復キーを控えておきましょう
暗号化がオンかどうかは、次の手順で確認できます。表示は、機種やバージョンによって少し違う場合があります。
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開きます。
- 「デバイスの暗号化」の項目があれば、オンかオフかを確認します。
- Windows 11 Proのパソコンは、「BitLocker の管理」の画面でも状態を確認できます。
回復キーは、Microsoftアカウントの管理ページの「デバイス」から確認できることが多いです。見つけたら、その場で紙に書き写してください。修理のあとの起動で回復キーを求められることもあるため、パソコンとは別の場所に保管しておくと安心です。
自分で移すのが難しい場合は、当店でデータ移行を承ります
古いパソコンが起動しない場合や、移すものが多い場合は、当店にご相談ください。古いパソコン本体か、取り外したHDD・SSDからデータを取り出し、新しいパソコンへ移します。
料金は、基本料金3,300円に作業費と、必要な場合は部品代を加えた金額です。データ移行の作業費は、データの量と古いパソコンの状態を確認してお見積りします。内容にご納得いただいてから作業に入り、キャンセルの場合は基本料金のみいただきます。
メール設定やプリンター設定(各3,300円〜)も、あわせてご依頼いただけます。詳しくは、データ移行・バックアップのページと料金表をご覧ください。
お持ち込みの際に用意していただくもの
- 古いパソコン(ノートパソコンは電源アダプターも)
- 新しいパソコン(購入済みの場合)
- 両方のパソコンのサインイン用パスワードかPIN
- Microsoftアカウント、Googleアカウント、メールのパスワード
- プロバイダーの設定書類、BitLockerの回復キー
- 必ず移してほしいものを書いたメモ
店舗まで来られない場合は、パソコン宅急便(ヤマト運輸・送料別)でお送りいただくこともできます。
よくあるご質問
Q. データ移行のあいだ、パソコンを預ける必要はありますか?
A. 作業の内容によっては、お預かりします。必要な日数はデータの量や古いパソコンの状態によって変わるため、お問い合わせください。
Q. 移したあと、古いパソコンのデータはどう消せばよいですか?
A. 移し漏れがないことを確かめてから、Windowsの「このPCをリセット」で初期化するのが基本です。「すべて削除する」を選び、「設定の変更」で「データのクリーニング」をオンにしてください。OneDriveを使っていた場合は、先にサインアウトしておきます。
Q. 古いパソコンがWindows 7やXPでも、データを移せますか?
A. 写真や書類などのファイルであれば、多くの場合は移せます。ただし、古いソフトはWindows 11で動かないことがあります。新しいバージョンのソフトで以前のデータを読み込めるか、先に確認してから移しましょう。
移すものの整理から、データ移行をお手伝いします
写真や書類は、外付けHDDやOneDriveを使えばご自分で移せます。メールやパスワード、ソフトのデータは、アカウントの情報や書き出しの手順を確かめてから進めてください。
古いパソコンが起動しない場合に備えて、BitLockerの回復キーは動くうちに控えておきましょう。
佐世保で新しいパソコンへのデータ移行に迷っている方は、PC-FIX SASEBOへご相談ください。移したいものとパソコンの状態を確認して、作業内容と費用をご説明します。
